法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒 season16』第13話 いわんや悪人をや

法務大臣の瀬戸内米蔵が仮出所。その身元引受人となった蓮妙のところへ議員辞職後の片山雛子が来て、自分も出家したいと申し出る。
さらに檀家総代の息子、常盤臣吾が寺の土地に埋められていた白骨死体を発見。それは社美彌子を監視していた男のものだった……


「300回記念スペシャル(前篇)」*1として、season15の第1話で描かれた死体遺棄描写*2が、ようやく物語の表に出てきた。その他に関連するエピソードの紹介も特設サイトでおこなわれている。
【相棒】300回記念スペシャル|テレビ朝日
さらにシリーズで印象的だった人物が次々に再登場。記録映像の回想とはいえ、season7まで相棒だった亀山薫の顔と名前まで出てきたことには驚かされた。


現状では重要人物が多すぎて物語の行く末は見当もつかないが、旧レギュラーと現レギュラーの活躍が一方に偏ることもなく、キャラクタードラマとしては良好。
特に、過去エピソードで死刑執行のサインをこばみつづけた瀬戸内に対して、現相棒の冠城が元法務官僚として嫌悪する描写がそれらしかった。過去の相棒はたいてい杉下のブレーキ役であり、あるいは現行法では補えない範囲をフォローしてきたが、冠城はアクセル役として暴走を後押しする。
ほとんどの舞台を瀬戸内の寺社内でおさめていることで、短い時間で登場人物が多くても印象が散漫にならない良さもあった。