日本のホラーゲームを原作にした2006年のフランス映画。閉鎖された街で消えた娘を母が追う物語と、行方不明になった二人を追う父の物語が、並行して描かれる。
http://gyao.yahoo.co.jp/p/00460/v12270/
GYAO!で配信していたので視聴してみた。原作ゲームについては遊んだこともなく、よく知らないので、独立した映画として感想を書く。
全体として雰囲気はよくできていて、灰のふりしきるゴーストタウンでは全体を見せずに静かに恐怖を盛り上げ、クリーチャーが徘徊する異世界では容赦なきゴア描写が炸裂。
母が恐怖に直面してもりあがっている途中、夫の視点に移って緊張が解けてしまうことが何度かあったのは残念だったが、細部のサスペンスで興味を引きながら大枠の謎解きを終えたので、視聴後の印象は良い。
そして全ての謎が終わった後に、ちゃんと恐怖が持続するしかけも入っている。
ただ、ところどころに置いてあるアイテムを拾って真相へ近づいていく展開は、いかにもゲームっぽい。
終盤で意図的にアイテムがばらまかれていたことが明かされるものの、そもそも主人公がアイテムを手がかりと確信できた理由がはっきりしない。
母親は子供にとっての神だと何度も台詞で語られる映画なので、テーマと関連していることは理解するが、そうしたクリシェで謎解きを安易に終わらせてほしくない。もうちょっと納得できる段取りを組んでほしかった。