倫理観に問題がある言動をちゃんと批判的に描いている『革命機ヴァルヴレイヴ』ではなく、主人公特権で倫理をふみはずしつづけた『フォトカノ』でもなく、距離をとっていたはずの現実にすりよられつつある『ガールズ&パンツァー』でもなく、倫理観の基準が存在していない『ダンボール戦機ウォーズ』だと思っている。
なぜ学校で子供たちに戦争のシミュレーションをやらせているのかという根本設定が描かれないまま、誰も疑問に思わずに日々をすごしている。そもそも何のために戦争のシミュレーションをやっているのかすらわからない。
かっこうつけているわけでも、わるぶっているわけでも、そらとぼけているわけですらない。世界観の根底となる人間観や倫理観が空白のまま、ゲーム的な設定で物語が進行する不自然さ。