法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『戦姫絶唱シンフォギア』EPISODE13 流れ星、墜ちて燃えて尽きて、そして――

師匠が復活しないまま最終決戦。地味に地上へ出るためにシャッターを破壊したっぽいが。
まあ、前回ほどの勢い任せではなかったが、追いつめられたラスボスが主人公に反撃と見せかけて、別のものを攻撃するというよくあるネタで、まさか『創聖のアクエリオン』を超えるトンデモネタを用意しているとは思わなかった。制作者に背負い投げをくらった気分で大笑い。
しかし、そんなトンデモ状況を目にしながら、永遠に生まれ変わるラスボスに自分たちの記憶をたくす主人公の姿は、『プリキュア』的な赦しのドラマであると同時に、設定を活用したSF展開でもあり、不覚にも感心してしまった。
アクション作画が好調で、板野サーカスも爆発エフェクトもまずまず。今回はキャラクターの微妙な表情づけも良かった。


全体の感想として、構成するパーツにトンデモが多く、しかもギャグなのか一周回ったシリアスなのか視聴者にわかりにくい提示方法だったので、当初は困惑させられた。
アクション作画にリソースをそそぎながら日常の芝居作画を後回しにしていたこと。色指定やフォントが全般的に安っぽかったこと。そうした安さが爆発しすぎている感じが、あたかも80年代の自主制作アニメのようでもあった。
だが、初回アバンタイトルの名前のない墓のように、作中世界は意外と考えて構築されていた。他のアニメとは異なる視点であるためか、物語における社会と個人の比重も一味違っていて、過去のアニメとは異なる世界の広がりが描けていたようにも感じる。
何より、デタラメなまま最後まで勢いを保って突っ走れたところで、毎回のように楽しめたことも確かだった。