法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

産経新聞の難民記事の日本語がおかしい

ビルマミャンマー)難民の記者会見記事が、どうにも当を得ない内容だった。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110929/asi11092900180000-n1.htm

長男(16)が通っていた夜間中学が遠く、帰りが遅くなることから通学を断念したとも明らかにした。

夜間中学って断念するものじゃないよね。
まるで、火災が起きているのに119番へ通報するのを断念するようなものだよね。
どう考えても断念にいたった事情こそ報じる必要があるよね。


なお、産経記事に書かれていない状況は毎日新聞記事がくわしい。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110929k0000m040101000c.html

 政治的迫害などで近隣国に逃れた難民を別の国が受け入れる第三国定住制度で、昨年タイの難民キャンプから第1陣として来日し、千葉県八街市で農業実習を受けているミャンマー人夫妻が28日、東京都内で会見を開いた。夫妻は「事前説明と異なる長時間労働を強いられ、支援者との接触も制限された」などと、受け入れ態勢の改善を訴えた。29日には第2陣の難民が入国予定だが、国際社会から非難されてきた日本の難民支援のあり方について、改めて議論を呼びそうだ。

 会見した夫妻は8〜16歳の子ども3人との5人家族。今月末に訓練期間を終え、受け入れ先の農業法人に就職予定だったが、雇用契約を結ばないことを決めた。夫妻は「朝早くから夜遅くまで仕事で家族との時間も取れない。子どもを病院に行かせる時間もない」「戦争がなく自由な生活ができると思って日本に来たのに、とても残念」と話した。在日同胞の支援を受けやすい東京都内での新生活を希望している。

産経記事では「(農作業は)大変だった。農業はやりたくない」や「農作業が早朝から長時間におよび、暑いビニールハウス内で作業する大変さを説明」としか記述していないが、日本国が公式に支援しているはずの事業で事前説明と異なるようでは、それは抗議されて当然だろう。