法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自身の左派という党派性を意識してあえていう

はてなブックマークが改良されてから二十日がすぎた。その感想を書いておく。
はてなブックマークのエントリーページを改良しました - はてなブックマーク日記 - 機能変更、お知らせなど

これまで、エントリーページは、コメントを新着順に表示することを主な目的としたシンプルなページでした。今回の改良で、「人気のブックマークコメント」という欄を新たに設け、はてなスターなどで人気を集めたブックマークコメントを、快適に閲覧できるようにしました。

正直いって、人気な左派のコメントばかり見ても、見知った観点によるものが多く、見ていてつまらない傾向がある*1。右派の人気が集まっているエントリなら、コメントに同意するか否かは別として、見て新情報をえられるが、私が右派なら不満を持っただろう。
何より、新規コメントが来ても、いつも人気のあるコメントが冒頭から目に入ることが邪魔だ。情報に新規性がない。ブックマークが増えても見る気が薄れる。せめてブログのようにページ横に配置するべきではないのか。


そもそも話題になっているページによっては、いわゆる「ネトウヨ」なコメントが多くつくことは昔からあり、だからこそ「はてなサヨク」の実在に疑問を覚えてきた。
今さらながら7月の朝日社説について - 法華狼の日記

こういったブックマークを見ると「はてなサヨク」などやはり実在しないのではないかと思う。

この種の記事に対するブックマークは、本来の意味での掲示板に近い雰囲気になっている。1人がIDを示しながら、1つの短いコメントを投稿するばかり。もちろんコメントの追加や修正をしていることも見られるが、掲示板やブログと比べて少ないと感じる。特に、連続投稿や主張の応酬、自作自演の類いを見ることはまずない。

ネットで目立つ保守論調の実体がけして多人数でないことを、はてなシステムが可視化しているだけじゃないだろうか。

ブックマークしようと思った順番に、個別のユーザーがコメントをしていく、統制されていない光景こそが良かったのだ。完全な匿名ではなく、自分のIDが示されることで、大きなくくりの「ネトウヨ」や「はてなサヨク」へ責任が向けられて宙吊りになることがない。それぞれが個々人の責任を負ってコメントしていくことに良さが感じられた。
偏向を実際以上に視覚的に強調することは、激しい論争を生むような場合に限れば、はてなブックマークが持っていた利点を捨て去る意味しかない。


ただ、そういう激しい論争自体をはてな運営側が嫌っているのであれば、それはそうだろうと思わなくもない。揉め事にいくつか関わり、時には作ってきた者として、だからこそ共感する。

*1:むろん、当然のことを重ねて確認することに意義があることは確かだが。