法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

最近に見ているアニメ

アニメを見る時間が減っている中、視聴を続けている作品の感想ざっくり。
良回目的で断続視聴している作品や、録画したまま見られないでいる作品、再放送が多いNHK作品は除く。各曜日は私自身が見ている順番を重視しているので、必ずしも放映日や更新日ではない。
リストにする前は、自分なりに厳選していると思っていたのだが……

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      /  ─    ─\  たとえばGYAOで無料配信中のベルばらは初回から諦めてるお
    /    (●)  (●) \   パーマンも未配信回が多いので途中から見てない・・・
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日曜日

バトルスピリッツ ブレイヴサンライズ制作アニメらしく販促軽視してまで物語の面白味を重視。3DCGバトルやキャラクター作画はカードバトルアニメでトップクラスの質を誇る。しかし続編である今作は主人公が鬱屈しており、人間社会が魔族の植民地となりながら侵略に反撃するという話にはならず、休日の朝から見るには重たすぎるので直後の特撮番組と合わせて見ると良い。
ドラゴンボール改HD化のため画面トリミングまでされた再編集アニメなので、当時の東映アニメ作品を確認する意味で見ている程度。セル画時代なのに、細かい斑点が身体全体にあるセルの作画が破綻していないのは凄い。AKB48チームドラゴンによる新ED主題歌は物語とあってなくてダメダメ。
STAR DRIVER 輝きのタクト感想を毎週のように書いているが、登場人物とカメラの距離が遠いオトギバナシなので、あまりのめりこめていない。

月曜日

みつどもえ増量中』不評だった初回も合成カットのずれやスタントマンバレといった細かい特撮パロディが楽しめたし、本編の出来は1期同様に満足できる内容。
レベルE原作マンガで見開き一面の文字説明というアニメ化困難な場面があったので、どう処理するかと思っていた。原作にも存在する猫や、いかにもカット割りのため活用している動物描写と見せかけ、原作の面白さを映像ならではの描写で引き上げた改変に拍手。スタジオぴえろ作品にしては、作画もおおむね整っているところも嬉しい。
スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター-大張正己監督アニメ。旧時代のテレビゲームに合わせたデザインなためか、原色に満ち満ちた作品全体のデザインが目に痛い。大量のオリジナル設定を造語だらけの台詞で説明されても右の耳から左の耳へ消えていくだけ。しかも説明と同時進行で物語を消化していくため登場人物の心情に乗ることもできない。結果として大張監督の美学だけが記憶に残っていくのであった。思春期の青少年的な妄想を詰め込みながら、他の世代の妄想や欲望は全く見せないため、ある基準からは下品に落ちていかないところが独特の上品さを生んでいる。
灼眼のシャナ今の目で見ると、記憶以上に作画が雑。突発的にエフェクト作画をがんばっているので、普段の作画の悪さが際立つ感もある。しかし話はライトノベルとして平均的なところではないかと思う。福田道生コンテは良かった。

火曜日

『スティッチ ~ずっと最高のトモダチ~』シンエイ動画がカトゥーンアニメを作ったら、という作画オタクの思いつきを実現したようなアニメ。実質的にはアンサースタジオ等の下請け会社が作っているのだろうが、けっこう枚数を使って楽しい動きも見せてくれる。1話完結で物語がまとまっていて、気軽に見やすい作品。
デジモンクロスウォーズ』久々のテレビ東京を除く全国区規模の地上波ゴールデンタイム放送。しかも事実上、物語としての原作は存在しない。脚本は設定消化に追われている感もあるが、作画や演出には定期的に見所がある。
ゲンジ通信あげだま田中良作画監督回などアクションに見所がある話も多いが、基本的にはドタバタコメディ。『タイムボカン』シリーズを思わせる、単純にすぎる主人公よりも欲望をかなえようと四苦八苦する悪役に感情移入して楽しむアニメ。でも島本和彦コミカライズで採用された初期設定でアニメ化してほしかった気持ちが今でも思い出される。
お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!思春期の願望を煮詰めることで、批評的に願望を笑うブラックコメディとして楽しめる。美少女が主人公にせまる場面が、うらやましくも何ともないのだ。作画が整っていて演出も安定しているため、むしろ萌えアニメの体裁は高いレベルでとりつくろっていて、安心してネタと笑い飛ばせにくくしているところも興味深い。
バジリスク 〜甲賀忍法帖〜GYAOで無料配信中のGONZOアニメ。水樹奈々が主題歌とヒロインを担当している。原作マンガを忠実に映像化しつつ、2クールにわたる長い超人忍者合戦を適度にアニメオリジナルで補っている。エログロに満ちながらキャラクターの心情には情感があり、しかし死は下手に尺をとらず無常さを表現する。アクションも毎回のように見所があり、GONZOの良心と呼んで過言ではない。
ロザリオとバンパイアGYAOで無料配信中のGONZOアニメ。水樹奈々が主題歌とヒロインを担当している。原作マンガは未読だが、映像リソースが足りないのに格好つけた演出が滑ることはなはだしい。マンネリズムの極致というべきエロコメを見せる内容は1990年代前半の深夜アニメかと錯覚するほど。初回の原画で無駄に田中宏紀がいたりするが、GONZOの邪神と呼んで過言ではない。
京極夏彦 巷説百物語京極夏彦が多方面で精力的に活躍していた時期の作品で、当時は期待に反した出来だったため不評が散見されたが、今になって見返すと悪くない。トムスエンタテイメント制作のわりには作画もよく、サイケデリックな色指定や、実写や3DCGを活用して怪異を強調する演出の実験性もある。ただし基本的には推理小説であった原作に対して、きちんと怪異の原因を説明しなかったり、明らかに現実ではありえないキャラクターデザインだったり、ホラーアニメとしての側面が強い。京極夏彦が声だけのキャラクターを演じており、文士芸とは思えないほど達者。

水曜日

パンプキン・シザーズGYAOで無料配信中なので序盤まで見ている。戦後復興のため働く帝国軍プロパガンダ部隊を描き、今のところ理想だけでは不充分だが理想の模索は無意味ではないことを1話完結で説得力ある物語として提示しており、好感を持った。でも原作ファンの不評が多いとも聞く。GONZOアニメなので後半が今から心配だが、ダメな時はそれはそれで味わおうと思う。
宇宙船サジタリウス黄金期の日本アニメーションが制作。藤子F作品のスコシフシギなSFを思い出させる、エピソードごとの寓話性SF性が素晴らしい。ないないづくしの否定形で満ちながら底抜けに明るいOP主題歌が象徴するように、かなり社会派なテーマを扱いつつ、きちんとSFらしい結末でしめくくり希望を残す。そのような世界観で宇宙を駆ける夢を追い求め、中小企業を必死で切り盛りしながらワーキングプアな主人公に、現代だからこそ共感せざるをえない。
主要登場人物は前後と比べて矛盾した言動を取りながら、その矛盾を生む心情の差異によって性格がそれぞれ浮きぼりとなり、それぞれの欠点を互いに補おうと行動することで物語が駆動していく。
残念ながら女性観は少しばかり古くて、夫が家庭を支えるか、キャリアウーマンの妻に負けないよう独立したがる青年像しか存在せず、敵役設定でミソジニーミサンドリーが鼻につくことも……と思うようになったタイミングで、とある女性が実家からの嫁入り要請を断って自由人としてふるまうことを選択するシリーズ構成の的確さは脱帽もの。この女性は有能だから自由人としてふるまえるわけではなく、仕事や生活において欠点が多々あることを描写された物語の末に、主人公達の友人として居場所をえるというところが、また素晴らしかった。
作画も地味に完成度が高く、原画に菊池晃や近藤高光が定期的に参加している。

木曜日

エスパー魔美物語の内容は原作マンガのアイデアを特にふくらませることなく、動きがない日常場面を足すことで生活感を出している不思議なアニメ化。しかし世界観が狭いためか、不快なキャラクターが何度も再登場しては主人公の秘密を探ろうとする内容が妙に重たい。この重さには同じ原恵一監督の映画『河童のクゥと夏休み』に連続するものを感じた。あと、なかじまちゅうじ大先生の作画監督回が、絵柄は現在以上に癖が強いものの立体の取り方がうまく、空中浮遊描写など見事。
魔法少女まどか☆マギカ新房昭之監督のシャフト制作アニメとしては、今のところ最も映像ルールが明確で、話運びも無駄なく見やすい。第4話で主人公が食べられそうになる場面が象徴するように、いつものシャフト制作アニメなコケオドシ映像は、魔女関連のみに活用。主人公の日常場面は、いつもの新房監督らしい奇をてらった構図などもありつつ、基本的にその世界にあるものしか映像に映らないという基準がはっきりしている。「衝撃」とされた第3話も、ていねいに段取りをふまえていた。番組を盛り上げるためのイベントだけででなく、物語に要請された主人公の経験としても必要充分な描写として「衝撃」を描いているので、見返して展開の御都合主義さに納得いかない気分にならない。
とある魔術の禁書目録?中盤で落ちかけた作画が復活したことに驚いた。しかし、どのエピソードも敵の動機や真の性格が大同小異なので、目先の設定だけ変えられてもワンパターンとしか思えない。物語の王道としては、目新しいだけの設定は登場させず、多様なキャラクターやプロットを見せるべきではないかと思うのだが。
これはゾンビですか?ライトノベルの様々な設定を全部乗せつつも、それなりに一貫した世界観になっている。不思議ちゃんなヒロインの言動に、きちんと筋が通っていたのは原作の手柄としても、良かった。しかしケルベロスの退場は適当すぎないか。
GOSICK―ゴシック―』基本的に娯楽優先のキャラクターアニメで、あまり実験的な映像も見せず、しかし社会派な背景も持つという、いかにもBONES作品らしい内容。その内容は原作小説を比較的に忠実なアニメ化をした結果というところが、またBONES作品らしい。原作第一巻はデスゲームとして序盤の脱落者が多すぎるので、京田知己コンテによる嵐の航海や転覆事故の恐怖、後藤圭二コンテによるキャラクターの痛みが伝わる格闘戦を重視したのは良い判断。しかし第3話の格闘が直前に見返していた映画『ストレンヂア 無皇刃譚』そっくりに感じて安藤真裕コンテと思ってEDクレジットを見て自分の目のフシアナぶりに絶望した。

金曜日

ドラえもんわりとアニメオリジナルでもSFマインドを感じられる話が増えている。しかし、そろそろブラックな原作も映像化してほしいところ。
人造昆虫カブトボーグ V×V浦澤義雄脚本による会話のドッジボールに笑いながら引く。あの隅沢克之脚本が相対的にきちんと構成されているように感じてしまうことが怖い。
『フリージング』女性をポケモン扱いして命がけの戦闘に立ち向かわせるジャンルの極北。ひどい設定をきちんとひどい出来事と描写しているので、逆に引っかかりは少ない。しかし映像がもっさりしていて、リアルな痛みがあるわけでも、デフォルメされたキャラクターが痛みを感じる逆説があるでもなく、作品として売りのはずの魅力が薄いところはどうかと思う。

土曜日

バクマン。小畑健作画の雰囲気は『STAR DRIVER 輝きのタクト』よりも出せていると思う。とんとん拍子すぎた序盤は冷めた気分も持っていたが、主人公の挫折とともに視野が広がって脇キャラクターの鬱屈も描かれるようになり、漫画家を目指す物語に感情移入できるようになってきた。
ジャイアントキリング監督なんだから説明しようよ、と見ていて思ってしまう。監督が主人公という個性が謳われている作品だが、謎の訓練と意外な成果という物語構成は古典的すぎるほど。どちらかといえば選手全体のフォーメーションを描くサッカー描写が『キャプテン翼』から進歩しているところが興味深い。……とかいいつつ現実のサッカーはほとんどわからないわけだが。
BLEACHしょっちゅう原作に追いついて、滅茶苦茶なタイミングでオリジナル展開へ移行してばかりだが、OPの出来が良いので週1回見る分には許せる。別に原作展開がアニメオリジナル展開より密度が濃いという感じでもないし。
Rio RainbowGate!ネタアニメだがネタ密度が薄くて均等なので、見ていて特に盛り上がらない。リアリティも起伏もない画面をだらだら環境ビデオのように眺めていくだけ。ジーベック制作アニメらしく、美女の服の質感にこだわった撮影効果などは面白いが、それ以上の映像的な試みは感じられない。


作品数自体は少ないが、GYAO配信のアニメは一週間に2話以上更新している。たとえば『宇宙船サジタリウス』は1週間で5話更新。単純に合計するとアニメだけで週41話を見ている計算になる。1日で約6話……厳選も糞もない。

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バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』なんて初回限定DVDを全巻買っているのだから、どう考えてもインターネット配信でわざわざ無料だからと見る必要はないのだが、ついつい見てしまう。