短編原作「だいこんダンスパーティー」をふくらました中編ストーリー。勝手に大根が仲間を増やしていく原作終盤の描写から、大根が大挙してしずちゃんを連れ去り、のび太達が追跡するというオリジナル展開へ繋げる。
大根達がしずちゃんを連れていった真相は納得。単純に見れば中盤で伏線を引いているギャグとして楽しめるし、大根の思考を想像してみるとSFとしてもよく出来ている。
追跡劇では街中のフェンスがある小道や、山の石段あたりのレイアウトが良かったかな。他のレイアウトは演出優先でパースなどは適当だったので、この2場面は実景を参考にしているのかも。
あと、原作では、大騒ぎに怒ったママからのび太が逃げるというところがオチだった*1。対するアニメのママは動く大根を「生きがいい」と喜び、おでんにしようと包丁を持って追いかける鬼畜キャラクターに改変された。大量の動く大根を見た時は大根料理をやめようというが、最終的には残された大量の大根で一ヶ月は料理に使えると喜ぶオチ。単にアニメと原作の違いというより、時々秘密道具の存在を意に介せず行動するママの器が大きすぎて笑える、と考えるべきか。個人的に今回はキャラクターを壊しすぎだろうと思ったが……
*1:ビジュアル的な面白さが重要なので、単行本21巻を実際に見ないと魅力がわからないかも。