法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『HEROMAN』第06話 バックラッシュ

今回も監督コンテ。制作が相当に進んでいるという話は本当らしい。敵にかこまれた白昼の大通りから建造物の暗がりに退避する場面とか、実態ある舞台として街を描けていることに感心した。作中世界がしっかり描けているから、細かい作戦や考察の描写に説得力が生まれる。
他所の感想では作画レベルが落ちたという評価が見られるが、私はキャラクター作画の整い方を最重要視しないので気にならなかった。むしろ、これで文句をいったら他のTVアニメなんて見られないと思うのだが……


物語についていうと、やはり登場人物が多すぎるかな。一人一人のキャラクターが薄くなってしまっている。たとえば、兄が敵に洗脳された状況から立ち直るリナの描写も通りいっぺんで、チアガールらしい身体力を見せる場面もない。ただ、あまり濃厚なドラマを見せると、それはそれでアメコミっぽいカラッとした現在の雰囲気もなくなってしまうかもしれない。結局は好みの問題なのかな。
新登場のドクターミナミは、脚本家が「あの人」*1と呼べる立場の人物からつけられたらしい。アフレコに立ち会っている*2ということは、やはりBONESの南社長か。全くキャラクターデザインは似てないので、どうせなら顔もそっくりにして悪徳青年実業家に配役すれば良かったのに、などと思った。
「タマ」の考察は悪くないが、アメリカ政府が総力をあげても気づいていないらしいことを、主人公達だけが気づく御都合主義は怪獣映画のリアリティレベル。これもアメコミらしいといえば、それまでなのだが。