法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』第55話 大人たちの生き様

池畠博史演出で、テレコムに下請けを出した回。古巣で演出をするという情報があったが、そういえばテレコム出身の演出家だったか。
アニメーターの特色を加速させる池畠演出、ていねいで完成度の高い仕事をするテレコム、残念ながら互いの良いところを消しあっていた感もある。原画にテレコムアニメーターと別に、いまざきいつき、田中宏紀もいたが、どちらも短時間。
ただしアクション作画が楽しめないというわけではない。上半身裸で筋肉りゅうりゅうの男達がぶつかりあう姿は、人体デッサンが正確でこそ映える。スロースの高速移動もこれまでで最もアニメ演出として良かったと思うし、煙の形状もなかなか良かった*1


話の内容は基本的に原作通りなので既読者として驚きはない。
好みの話をすれば、大総統の帰還は下手に動かさず、どっしりカメラをかまえた止め絵で処理した方が、より迫力が出たと思う。今回はアクションで止め絵が目立ったし、大総統の帰還は枚数を節約して他で使ってほしかったところ。

*1:残念ながら今回で退場したが。原作の話になるが、この作品でホムンクルスはあっさり退場する傾向がある。前アニメがホムンクルスの退場を先のばしして、最終回時点で3人も生き残っていたことが信じられないくらい。