サンライズのWEBコンテンツ「矢立文庫」の連載小説を、2017年に短編OVA化。韓国出身の生え抜きアニメーター金世俊が、初監督および脚本に絵コンテ、キャラクターデザイン、さらに作画監督や原画も担当した。
ひとりの若手アニメーターがすみずみまで絵作りした作品は、ほとんどの作品を演出家が主導してきたシリーズでは珍しい。建造物の窓ガラスに反射するモビルスーツなどの巨大感や、柔らかい描線のキャラクター作画などは楽しめた。
しかし内容はシリーズの知識を観客がもっていることを前提として、あまりに説明不足。しかもイメージ優先で時系列を前後させて、登場人物が何を目指しているのかすらよくわからない。
これならばむしろ尺をもっと短くして、原作の宣伝にわりきったショートアニメにしたほうが楽しめたと思う。それっぽいドラマのエッセンスだけ感じさせるよりも、原作で展開されるドラマを観客に想像させる方向で。
