短い時間でオタクの屈折した心情がかいまみえて、無闇に明るくふるまってきたトムの複雑なキャラクターがうかがえる。同時に、かつてのトムと立ち位置が似ているホミとのやりとりで互いの類似と差違が浮き上がる。良いキャラクターアニメだった。
絶対零度に近い液体ヘリウムでできた不定形生物かと見せかけ、全く別の生物が基になっているというQEXも面白い。だが、さすがに絶対零度についての補完描写は欲しい。たとえば、ブースターウェアで温度だけでなく感覚も遮断しているとか*1。ついでに、どのような小さな穴でも通過できる摩擦ゼロという特性についても、内部の存在が通過できないから発揮できないというような説明もあれば良かったかな。
*1:環境を調査するために、普段はブースターウェアが痛覚や触覚を伝えているという設定で。