シンケンジャー間に明確な身分の違いが存在し、それを周囲も強調する導入部が興味深かった。
スーパー戦隊は建前こそ全員を同格に扱いつつも*1、実質的にレッドが主人公。その建前をいったん捨ててから、レッドに仲間の自由意志を尊重させ、同格の仲間であることを印象づける。同時に、身分の描写と自由意志の描写を重ねて、個々のキャラクター性も手早く提示した。巧い。
スーパー戦隊の「リーダー」を批評的に描いた点では、同じ小林靖子メインライター作品『未来戦隊タイムレンジャー』が、レッド主人公でありつつも、ピンクが実質的リーダー、イエローが対外的リーダーという構図だったことを思い出す。
猪突猛進なレッドが多い中で、周囲より思慮深いレッドという絵面も新鮮だった*2。