法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『コードギアス 反逆のルルーシュR2』第19話 裏切り

混沌する一方だった状況を見事に整理していて感心した。
ただ一人の味方として脱出する能力があり、しかもその能力で自身は舞台から退場してしまい、主人公を全くの孤独にしてしまうロロが特に素晴らしい。このために特殊能力の設定を考えたのかと、本当に感心した。


これまで主人公の無茶を見逃してきた「黒の騎士団」が、今さら主人公を見捨てたのも、以前から前振りはあったから納得はできる。ついでに、これまで飲み込んできた無茶への不満をぶちまければ、説得力もさらに増しただろうが。
ここでうまいのが、ジェレミアの裏切りをギアス能力によるものとシュナイゼルが推測する描写。シュナイゼルも状況全てを把握しているわけでないこと、不確実な情報すら政治の道具として言及するシュナイゼルの手腕、ジェレミアの裏切りという幸運すら事態悪化の材料となる主人公の現状……そういったことを全て一言の台詞で表現していた。


あいかわらず作画監督は多いが、キャラクターに動きが少なく、物量戦もないおかげか作画が安定している。
コンテは村田和也。状況は大転換していることもあって、単純な会話にも緊張感ある演出がなされ、一本の筋が通った話として楽しめた。