〜極めて暫定的な感想〜
ヤサコ祖父、オジジ関係で少し引っかかっていた、イサコに治療のためとはいえ人体実験に近いことをした問題を解消したのが、個人的に最も良かった。
オジジがイサコを救うために年長者にとって危険なイマーゴ機能を使った、という点だけではない。
コイルドメインや電脳ペットを精神治療のために作った者は猫目ソースケの父だった、と明示された。思えば、第25話で猫目が父の偉業として「集合無意識」云々と口にした時点で、猫目父も電脳メガネを用いた精神医療に関わっていたと気づくべきだった。
こうなると最初にイサコへ人体実験に近い治療を行おうとした、少なくとも治療システムを設計したのは猫目父だった、と考えていいのではないか。つまり猫目父がイサコに無理な治療を提案し、その医療事故からオジジが救った、という構図が見えてくる。ヤサコはオジジのやりのこしたことを引きついだ、という構図にもなる。
ならば、あっちの世界がイサコにとっての幸福とソースケが心から思っているかのような様子も、タケルの父に対する思いも理解できる。ひいては最後まで姿を現さない猫目父すら、マッドサイエンティスト的な性格が浮かび上がってきた。