法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

青春21切符で未来まで

青春を分岐点とする『時をかける少女』は大人や子供の視点がほとんどなく、21世紀を分岐点とする『オトナ帝国の逆襲』は大人と子供の視点のみで中間となる青春の視点がない。
まだ考えをまとめていないが、対比として面白く感じた。


分岐点が青春の一時期しかないという視点は両者に共通しているが、今は言い出しっぺの口にものぼらない再チャレンジが可能な社会であれば*1、もう少し上の世代でも未来を感じられる話ができたかもしれない。『Z.O.E Dolores,i』のように社会から落ちこぼれた中年主人公が人生をやりなおすアニメもあったのだが、あまり売れ行きはかんばしくなかった。全体の構成も物語の細部もよくできたアニメだったのだが……
と、ここまで考えてアニメ版『プラネテス』を思い出した。無職のうさをオタク趣味ではらす男達も、手段が目的化したテロリストも、落ちこぼれたキャリアウーマンも、夢ばかり追いかける男も、愛で全てを包み込もうとする女も、それだけでは駄目だと注意しながら最終的に肯定する。良い意味で谷口悟朗監督と大河内一楼シリーズ構成らしいそつの無さが出たTVシリーズだった。しかし映画では時間的にも構成的にも難しい作りか。

*1:今度が多少の敗北で終わった場合、本人だけは真っ先に再チャレンジする雰囲気だが。