『セクシー田中さん』で描かれた「性被害とアフターピル」。作者が残したメッセージとは？（小川たまか） - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ
『セクシー田中さん』を読んでみようと思った理由は、作者の芦原妃名子さんが、「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ」などの描写を「作品の核として大切に描いた」とブログに綴っていたことを知ったからです。
小川氏が漫画『セクシー田中さん』の内容を論評する上記の記事に対して、下記のようなはてなブックマークコメントがつき、はてなスターを集めていた。
[B! マンガ] 『セクシー田中さん』で描かれた「性被害とアフターピル」。作者が残したメッセージとは？（小川たまか） - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ
id:yujimi-daifuku-2222 小川たまかという人は草津市長を性犯罪者として糾弾する記事を何本も書いた上、裁判で告発を虚偽と認定された後も無視してダンマリな人です。/当時の経緯はこちらね。https://togetter.com/li/1973629
「草津市長」は草津町長の誤記だとしても根拠がはっきりしない*1。
当時の経緯として紹介されたTogetterを読んだが、弁護士の吉峯耕平氏が自身の主張をまとめたもので、小川氏への言及はほとんどない。町長の黒岩信忠氏の記者会見における質問が引用されて吉峯氏が罠と疑っているだけ。
小川たまかが「密室の事実は分からないけど……」と質問してる。ここまで証拠を示されても、まだ言うのか！
— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) 2020年12月14日最後の小川たまかとのやり取り気になるな。
— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) 2020年12月14日
部屋に入るの断ったとは、北原みのりの記事にも書いてあった。それなのに入ったと主張するのはどういうこと？
町長の認識してないとこで、町長室に入ったことあるとか、そういうこと？ 変なトラップを仕掛けてる可能性を感じた。町長の回答はやや迂闊。
小川たまかが「密室の事実は分からないけど……」と質問してる。ここまで証拠を示されても、まだ言うのか！
最後の小川たまかとのやり取り気になるな。
部屋に入るの断ったとは、北原みのりの記事にも書いてあった。それなのに入ったと主張するのはどういうこと？
町長の認識してないとこで、町長室に入ったことあるとか、そういうこと？ 変なトラップを仕掛けてる可能性を感じた。町長の回答はやや迂闊。
記者会見で質問することは記事で糾弾することではないし、要約されている質問内容も中立的だ。中立性が批判されることがあるとしても糾弾しているようには読めない。
ちなみに吉峯氏は石川優実氏の著作を著作権違反であるかのように主張してインターネットで賛同をあつめたこともあるが*2、そちらの裁判は石川氏の勝訴で終わった。
私を誹謗中傷した吉峯耕平弁護士へ | 石川優実 [Yumi Ishikawa] Official Site
吉峯氏がきちんと根拠を提示して発言しているのであれば、一般的には過去を無視して意見を引くことに問題はない。しかしその一般論はyujimi-daifuku-2222氏の小川氏に対する態度と齟齬がある。
はてなブックマークではyujimi-daifuku-2222氏に同調する意見も反発する意見も出ているが、それなりに根拠をしめしたコメントは下記のみ。
id:hunglysheep1 小川たまかさんの草津町の記事なぁ… https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2021/01/13/gender-80/ ブコメでも「誰が言ったか？」はいつも重要視されるポイントだったのでは…？暇空さんとかさ/まぁ、女性ライターだと触れないべき？
むしろ暇な空白氏こそ、誤った主張を批判されても「疑似餌」と釈明して悪びれない人物でありながら*3、その言動をひとつひとつ独立して評価するべきと位置づけられていたと思うが*4。
ともかく本題の小川氏の記事だが、何本もあるというなかからひとつだけ例示されているのはいいとして、実際に読んでみると困惑するしかなかった。
草津でフラワーデモ 町長からの性被害訴え 失職した新井祥子氏を支援 ｜ 週刊金曜日オンライン
群馬県吾妻郡草津町では、黒岩信忠町長から性被害を受けたと告発したことで町長らにリコール活動を起こされ、住民投票の賛成多数で町議解職が決定した新井祥子氏を支援するためのデモが行なわれた。
この記事はリコールを批判*5するデモ主催者や、一方の当事者である新井氏に取材したものだ。草津町や町長の批判にかたむいた内容とはいえても、小川氏自身が地の文で糾弾するような論調ではない。
あくまでデモの存在や被害の訴えをそのままつたえるストレートニュースに近い。しかも記事の末尾に町長側の主張をそのまま提示しており、疑うような表現もつかっていない。
12月14日に黒岩町長は日本外国特派員協会で記者会見を行ない、「100％の嘘の作り話で、でっち上げ」と新井氏を改めて批判した。新井氏は18日に同じ場所で会見をする予定。
黒岩氏が糾弾をしたメディアを名誉棄損でうったえようとしても*6、この記事が対象になるとは思えないし、裁判で小川氏が負けるとも思えない。
もしも「草津市長を性犯罪者として糾弾する記事を何本も書いた」の内実がこの記事であれば、むしろyujimi-daifuku-2222氏の不当性をあらわしていると思える。他に根拠はあるのだろうか。
*1:ちなみにyujimi-daifuku-2222氏ははてな匿名ダイアリーに同調して安易な陰謀論を流すような人物だが、誤りに気づけば応じてくれるだろうか。 NHKのColaboへの謝罪が公開されたことと、面談が非公開であることを混同した陰謀論が生まれている - 法華狼の日記
*2:[B! 吉峯耕平] 石川優美『#KuToo』の著作権侵害に関する弁護士吉峯の見解と現代書館の抗議文
*3:あらかじめアレルゲンを除去した給食を「無菌室」と批判する暇な空白氏は、色々な意味でどうなのだろう…… - 法華狼の日記
*4:むしろ暇な空白氏への批判を矮小化するために属人的な批判がされているかのように歪曲されがちだった印象すらある。それゆえ形式的に「当たり前の権利は保障されるべきとして暇空茜を支持する」というなら、「当たり前の権利は保障されるべきとして仁藤夢乃を支持する」ともいえるよね - 法華狼の日記でも、「しかし性格という広い概念が暇な空白氏への批判で主流だった記憶がない。いったい誰に対する反論のつもりだろうか」と応じた。
*5:被害の訴えが虚偽であることと、その虚偽を訴えた政治家をリコールすることが制度の目的にそっているかは、一応は独立した問題であろう。
*6:新井氏の主張を電子書籍化したライターに対してはすでに訴訟をおこなっている。 町長から性被害との訴え「一部虚偽だった」 元草津町議の代理人説明 [滋賀県]：朝日新聞デジタル
