法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ひろがるスカイ!プリキュア』第3話 シクシクホームシック!泣かないでエルちゃん!

エルがスカイランドにいる両親と会話できる方法があると虹ヶ丘祖母が語る。実は虹ヶ丘祖母はスカイランドの出身者だった。その会話のための道具ミラーパッドをつかうため、スカイジュエルという石が必要だという。しかもそれは家の裏山で入手できるらしく、さっそくハレワタールと虹ヶ丘はエルをつれてハイキングをはじめるが……


脚本こそ守護このみだが、絵コンテは『ふたりはプリキュアSplash☆Star』シリーズディレクター小村敏明で、演出処理もシリーズ以前の放映枠からローテーションで参加してきた岩井隆央。作画は一人原画で知られる青山充。デザインラインを変えた最新作でありながら、第3話にしてシリーズでも古い部類の絵作りになった。
変身前のハレワタールが巨石を割る描写で『北斗の拳』や『聖闘士星矢』といった東映制作の古いアクションアニメのパロディをやっているが、それもマニア向けというよりレトロな印象を強める。頭身の低い作画も対象年齢の低さを感じさせる。起伏のない川原をさかのぼるように歩いて、奇妙な巨石を壊しながら目的の物に近づくプロットも、神話類型というか日本昔話のよう。
登場人物をメインキャラクターだけにしぼってゲストやモブをまったく登場させないところも、良くも悪くも無駄をそぎおとした絵本のよう。まだプリキュアがひとりしかいないおかげで、敵との戦いにじっくり尺をとりつつ、エルと虹ヶ丘を守るヒーローらしい描写もできているのはコンセプトを活かしていて悪くなかったが。