今年最後の放送。ミニ映像コーナーはバズッたような映像を集めたものが多いが、蟻がいくつもつながりあって紐のようになり、スズメバチの巣までとどく吊り橋のようになり、それをつたう蟻たちが幼虫をもちだす光景は印象的だった。
ボーダーセキュリティーでは、米国に大量の食糧をもちこんだメキシコ人など。
メキシコ人は麻薬を隠しているかと思いきや、白濁したボトルも説明どおりサボテンジュースで、ただ食べるのが好きだったらしい。ただ別の局面で、空港の関係者が監視の抜け道をさぐるためと思われる空箱を飛行機内で発見していたので、可能性だけなら探されない食料のところに今度は麻薬を隠す……なんてトリックもできるかも。
また数億円になる大量の札束、しかも偽札をもちこんだベトナム人もとがめられたが、それは葬式で焚きあげるためにつかうという。実際に確認をとってそのような文化があると判明。日本で六文銭の紙を棺に入れるようなものか。ルール上は問題なので没収されたが、入国は許されていた。
世界各地の不思議な映像も紹介。
2017年にロサンゼルスで話題になった謎の動きをする光点は、スペースシャトルのように滑空するのではなく、下方に燃料を噴出してゆっくりもどってくる宇宙船の実験だった。知らない人にはたしかに未確認飛行物体すなわちUFOではある。
中国の湖でハクレンが無数にとびあがる映像。地震などではなく、カラオケ店の振動で驚いてとびあがったというオチ。
カリフォルニア州のシリコンバレーで街全体が泡に飲みこまれた。飛行機格納庫の消火システムが誤作動し、消火剤が建物を満たして外部まで噴出したという。沖縄の似た事件では消火剤の発がん性が問題になった記憶があったが、当時のハフィントンポスト記事をさがすと言及があった。
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2013年のニューヨークでは、バンクシーが毎日1作品をつくるという、宝探しのような企画。ドキュメンタリー『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』を要約編集している。
簡単なクイズとともに写真が公開され、そのありかを探していく。大金が動く投機商品でありながらラクガキとして消されることもあって、タイムリミット付きのクイズの趣もある。
群衆が集まって大騒動になったり、廃材でつくられたスフィンクスを現場が確保して商品にしようとしたり、社会を混沌とさせていくイベント自体が現代アート的。
都市をミュージアムにして楽しませるという意味では、トラックのコンテナ内を巨大ジオラマにして道行く人を楽しませる作品が良かった。
1984年のアルゼンチンで、弱小チームのラシン・デ・コルドバが、自らサッカーくじに手を出した。
どんどん試合結果が的中し、最後は強豪チームに自チームが勝利すれば大金が手に入るはずだった。逆だったら典型的な八百長になりかねないが、ともかく全員が全力を出して、普段は温厚な監督も審判に激高。はげしい攻防をつづけた結果、ジャイアントキリングをはたしたという。
しかし他にも試合結果を的中させたクジが多数あり、ひとり十万円ほどの当選結果にしかならなかったという。下手したらジャイアントキリングによるボーナスのほうが高そうな……
最後は古代文明が高い科学技術によるものと主張し、それは宇宙人のしわざだと考える人々を紹介。
オーパーツのひとつバグダッド電池を延長してピラミッドも振動による電力発生装置だったとか、南米の巨石遺跡プマプンクの精緻さから当時の人間の仕事とは思えないとか、わりと古典的な主張に終始。
本当に巨石文明を太古の人類が建設できなかったと思うなら、まずギリシャ文明やローマ文明の大理石建築などを否定するべきだろう。アフリカや南米にそれが不可能だったと思うのは、ヨーロッパの白人至上主義のあらわれではないかと感じた。