法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『名探偵プリキュア!』第13話 名探偵VS怪盗

 怪盗団ファントムで、ウソノワールが自ら出るという。なぜか森亜たちはあせる。一方、明智と小林はファミレスで男子の行方不明になったロボット玩具をさがしていた。すぐに容疑者の誰が怪盗団ファントムか推理し、プリキュアに変身してニジーと戦うが……


 今回も村山功シリーズ構成の脚本で、1クール目が終わる節目でいきなり敵首領との戦いを描く。演出は若手の中島啓太郎で、上田由希子と片山敬介が共同で作画監督して原画に板岡錦がいたりと、節目らしく映像に力が入っている。
 ただ、どちらかといえば敵味方が対面して目標を語りあうことで、非正規にプリキュアになった明智たちへ情報共有がされるという要素が強い。以前に学校内の台詞で言及されたノストラダムスの大予言を思わせつつ、少し内容が異なるミラージュの書についていくつかの情報を開示。同じ街を舞台にしている理由づけとして、マコトジュエルがキュアット探偵事務所との戦いで砕かれて散らばったためという説明もつけられた。
 明かされた情報が正式なキュアット探偵事務所のメンバーならば既知らしいので、説明しても怪盗にとって不利になるような話ではなさそうだし、無駄ないきちがいで時間を浪費したくないという解釈はできる。それでも怪盗側が探偵側に台詞で説明する描写が多くて、森亜はともかくニジーたちはそれほど親切な態度をとる必要はないという疑問はおぼえた。
 そして実質が説明回なので、今回で戦いの決着がつくわけもない。怪盗団ファントムのメンバーはウソノワールが動くことによる問題を回避したがっているようなので、そもそもウソノワールがラスボスにならない可能性も高そうだ。


 なお、今回は地味に推理パートがよくできている。
 いきなり事件が発生して明智と小林が真相に気づいたところまでアバンタイトルですませたので、てっきり探偵活動を見せるための描写で推理は省略するのかと思いきや、きちんと手がかりにもとづいてロボットが隠せる場所を説明してみせた*1。見返すと、はっきり手がかりのポイントが映像化されていて、たしかに一般のロボット玩具と比べて違和感がある。探偵役が気づいた手がかりを解決編で後出ししがちなドラマ『相棒』などは見習ってほしい。
 そのロボットの玩具の特殊性を説明する作中作として、1999年らしいスタンダードサイズの劇中テレビ映像を流したことも楽しい。

*1:ただ真相によりロボットを隠せる方法が増えるため、厳密に容疑者から犯人をしぼることは難しいので、アバンタイトルとその直後くらいのスピード感で解決する必然性もある。