法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

国際クジラ学会の集合写真にまぎれていたひとりの黒人女性の物語

絵本の資料としてとりよせた写真に注目した画家が、ツイッターで情報をつのり、ついに本人にたどりついたという。
47年前の集合写真にたったひとり名前のない女性。「誰?」Twitterで呼びかけると… | ハフポスト

この写真のある点に、アンデルセンさんは注目した。これは、1971年に開かれた国際クジラ生態会議の写真で、参加者38人のうち37人が男性だったが、1人だけ若い黒人の女性がうつっていた。

アンデルセンさんによると、資料に男性参加者の名前は書かれていたが、その女性の名前だけがなかった。

そして会議の出席者からコンタクトがあり、本人とも直接にやりとりがかなったという。

その後、シェイラさんの仕事が単なる"管理者"でないとわかった。管理業務はシェイラさんの仕事の一部で、彼女はスミソニアン大学生物リサーチ技術者や、スミソニアン女性委員、アメリカ哺乳類協会のメンバーもつとめた。

写真が撮影された時は、政府機関で働いていて、上司のクライド・ジョーンズが会議に連れていったという。

このツイッターを舞台にした探索そのものもレポートとして興味深い。


それにしても正体が充分なキャリアのある人物と知ると、なおさらひとりだけ名前が記載されていなかったことが重く感じられる。
本人は「地球を守るために何かする時、私の名前を知る必要なんてないでしょう?」と語ったそうだが、シェイラ氏の存在は地球を守るためだけでなく、マイノリティがガラスの天井を超えた前例のひとつでもあったのではないか。