法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キラキラ☆プリキュアアラモード』第29話 大ピンチ!闇に染まったキュアマカロン!

いっそう剣城との距離を縮め、有栖川をてなずける琴爪。その変化を周囲は歓迎する。
そこで敵幹部のエリシオが琴爪へ鏡をつきつけ、内面の闇に飲みこませようとするが……


稲上晃作画監督に、原画として山岡直子や板岡錦が入っていて、作画が充実。特に、剣城が鏡へ手を伸ばす場面での背景動画が目を引いた。アクションでもイベントでもないのに、かなり手間をかけた作画をドラマのために用いる判断がシリーズでは珍しい。
そして、やしろ駿コンテに坪田文脚本というメインスタッフ構成は、パティスリーをオープンした第8話*1と同じ。
第25話*2と同じく坪田脚本で琴爪の弱さをさらけだしていくわけだが、今回は敵に孤立させられたまま再起するしなやかさがあり、前半での茶目っ気あるふるまいともどもキャラクター描写として違和感がない。
完璧でないことへの悩みを、これまで「パルフェ」にこだわっていたキラ星シエルが無効化したり、脇をかためるキャラクターも機能している。キュアショコラがお姫様抱っこする描写も、守り守られる関係というより、キュアマカロンがわざと抱きついたかのようなイタズラっぽさがあった。
あと、今回で周囲にたたえられるだけでは孤独を深めるだけという琴爪の内面がはっきりしたことで、琴爪ファンが無個性に設定され描写されてきたことにも意味が生まれた。ゆえに今回をへて、ファンの個々のドラマが描写されたりすれば良いと思うのだが、はてさて……