法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キラキラ☆プリキュアアラモード』第22話 やめてジュリオ!憎しみのキラキラル!

現れたジュリオは姉のキラリンをはねのけ、プリキュアと対峙する。戦いで地下空洞に落ちたプリキュアたちは、キラリンから弟ピカリオの話を聞くことに……


貝澤幸雄SDが絵コンテを描く重要回だが、青山充一人原画でキャラクター作画は甘め。同じ手が早いローテスタッフでも、凄惨な表情が特異な河野宏之作画監督が向いている気がする。
とはいえ、パリでの修行を回想する場面で背景美術に描線のタッチをつけたり、作画の描きこみにたよらずとも映像で雰囲気を作りだすことには成功していた。屋根裏に妖精が隠れて修行の日々を重ねる描写には、いかにも古き良き東映アニメーションらしさを感じた。


物語そのものは、順調に技術を高めていく姉に対して、劣等感をおぼえていく弟のドラマを素直に描く。パリでの修行以前に弟が姉を菓子で元気づけたことがあり、その成功は前々回*1と同じく技術だけではない何かが介在していた、という構図も悪くない。意図せず宇佐美とジュリオはキラリンに対して同じことをしていたわけだ。
あと、台詞を聞いているとピカリオもパリの修行でプリキュアを目指していたようだが、今作は男女の別なくプリキュアになることができるのだろうか。それとも、その時のピカリオたちが無知だっただけなのだろうか。