法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

アニメーター椛島義夫が亡くなられていたとの報

かなり手描きの味わいを出した荒めの描線が印象的ではあった。
同じように線の勢いを出す作風のアクションアニメーターが、1度だけ仕事で会った時のことを回顧されていた。


ドラえもん』においても、初期の映画版で活躍されていたことが思い出される。しかし線が均質で迷いがない原作漫画とは絵柄が違っていて、荒々しさが必要なスラップスティックやアクションのようなシーン以外は雰囲気があっていなかった感もある。
同じように低い頭身のキャラクターでも、『ガンバの大冒険』のようにハードなドラマが、よりあっていると感じていた。
なかでも最も雰囲気があっていると思う代表作が、映画『ルパン三世 ルパンVS複製人間』のキャラクターデザインと作画監督だ。劇画調といっても、凄惨ではなくポップさのある絵柄が、作品にぴったりあっていた。ちょうど4Kリマスターされて4DMXで上映するという。
MX4D上映「ルパン三世 ルパンvs複製人間」公式サイト
映画自体も、吉川惣司監督らしく引用を多用しつつ無駄のないシャレた作りで、芝山努の堅実なレイアウト、少しずつスケールが大きくなっていく物語、原作の根幹にふれたテーマと、娯楽大作として間違いなく傑作だった。