法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キラキラ☆プリキュアアラモード』第16話 キケンな急接近!ゆかりとリオ!

琴爪ゆかりが、パティスリーの仲間を茶会にさそう。なぜか黒樹リオもいっしょに。
琴爪と黒樹が見事に作法を守る一方で、宇佐美は失敗しつつもまわりを楽しませる。
そして宇佐美の提案で茶会モチーフのパティスリーイベントが成功するが、黒樹はさらに琴爪へ接近する……


琴爪の初変身回*1と同じく坪田文脚本。
万能な自分自身に不満を感じつつ、それをも受けいれて面白がろうとする琴爪の、類例のないキャラクターが楽しかった。初期メンバーなのに新規メンバーのような立場で、強くて余裕があって自立していて茶目っ気がある。
宇佐美のいつもの「キラッとひらめいた!」が茶室の狭い出入り口で失敗するギャグなど、他のキャラクターも細かい描写がさえている。琴爪が主軸となって敵の正体をさぐる特異なストーリーを進めつつ、作品フォーマットを崩さない展開のおかげで見やすい。
黒樹に対する琴爪の罠も、ミステリであれば古典的すぎてつまらないパターンだが、そうでない番組では自然なキャラクタードラマのように見せかけられ、説得力があったし変化球の楽しさもあった。


よく取材しているのか、茶室のディテールや、琴爪と黒樹が顔をあわせる階段のいりくんだ地形も見事だった。演出の佐々木憲世によると、草木の季節まで作りこんでいるという。