問題にしたいのは、すでに少なからず批判されているtakuramix氏のツイート。
政府与党側の資料の隠蔽や答弁の虚偽が明らかにされている森友学園や加計学園がどのように筋が悪いのかわからないが、そもそも共謀罪とは別個に質疑されている。
批判を受けてtakuramix氏は下記のようにツイートしているが、はてさて上記ツイートから下記のような認識をもっていることがうかがえるだろうか。
そもそも、takuramix氏が国民のひとりだとして、「危険性の本質」を答弁から理解できる能力があるのか疑わしい。
一例として、takuramix氏は共謀罪の適用範囲の質疑で出てきた「そもそも」の語義の件について、知らなかったから野党を批判したのかというと、そうではない。
「基本的に」という語義が辞書に書いてあるという嘘をついた安倍晋三氏ではなく、その嘘をもって非難された山尾志桜里氏を批判していた。
そして辞書を引いたら出てくるという論点をつくりだした安倍氏ではなく、その論点にそって安倍氏を批判した朝日新聞を批判した。
もちろん安倍氏の虚偽を批判していたのは朝日新聞だけではない。
「どだい」という言葉を経由して同じ意味があるかのように主張する答弁書が閣議決定されたことを受けて、毎日新聞などは校正どころか校閲部が批判記事を出した。
政府答弁書:「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理 - 毎日新聞
大辞林で「どだい」の意味があるとする「そもそも」は名詞用法だ(文例「そもそもは僕が始めたもの」)。「どだい」も、その意味とする「基本」も名詞だが、首相の言う「基本的に」は名詞ではない。「どだい」に副詞用法もあるが、否定的な文脈で使われる。
大辞林を刊行する三省堂辞書出版部の山本康一さんは「確かに『そもそも』の説明に『どだい』を入れ、『どだい』の説明に『基本』を入れている。だがそうは言っても『そもそも』がすぐに『基本』と結びつくとは言いにくい」と話す。
山尾さんの「そもそも=初めから」という認識も一方的だと思います。しかし、「それとは違う意味なのですよ」と指摘するのはいいのですが、「辞書で念のために調べた」として「基本的にという意味もある」と答弁したのは失敗でした。
そう明記した辞書は見つからず、代わりに政府が答えたのが大辞林の「どだい」でした。これは少なくとも「辞書には基本的にという意味もある」という答弁が虚偽だったことを示すものでしょう。