他のさまざまな記事の論調と比べて、この「主張」だけがごくごく率直に事件の解明を求めている。
【主張】籠池氏喚問 国有地売却の疑問とけぬ(1/2ページ) - 産経ニュース
財務局関係者の参考人招致で解明が不充分なら喚問をおこなうことも視野に入れている。少なくとも幕引きをねらった論調ではない。
24日の参院予算委員会で、売却当時の近畿財務局長や理財局長を参考人招致することにしたのは当然だ。それで不十分なら、私人である籠池氏に行ったのと同様に喚問を行うことも避けられまい。
安倍晋三首相も、この問題をめぐる財務省などの説明が不十分だった点は認めている。行政の公平性や信頼が損なわれかねない状況になっている。政府与党は解明への努力を果たさねばなるまい。
結論部分にいたっては、首相夫人に予算委員会で事実確認をするよう提言している。
籠池氏は、首相の昭恵夫人から2人きりの場面で100万円を寄付されたなどと語った。国有地の定期借地契約の期間延長で、携帯電話で支援を求めたとも述べた。首相側は重ねて否定している。
100万円の寄付は、籠池氏が冒頭発言で強調した点でもある。主張が百八十度対立している以上、予算委員会として夫人に直接、事実関係を確認する作業も必要となろう。
この件の産経記事にありがちな野党への批判はまったく書かれていない。
それぞれの立場の意見や、微妙な食い違いのまとめとしても成立している。
「主張」は無記名だが、いったい誰が書いているのか、不思議な気分になった。