法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

百田尚樹氏が「詐欺罪で捕まった男は、言葉を疑われても仕方がない」と主張する矛盾

籠池泰典氏の証言の信頼性を否定するためにか、逮捕されれば疑われてもしかたないと百田氏がツイートしていた。

もちろん現実は、逮捕にとどまらず裁判で詐欺と確定したとしても、その証言が全面的に疑われることはない。そうでなければ詐欺をおこなったという自白に意味がないことになってしまう。
証言の信頼性とは、その立場や文脈によって判断される。偽証が罪となる証人喚問での籠池氏については、いまだ対立する立場からくつがえす情報が出てこない*1ことから、むしろ普通よりも信頼せざるをえない。


そもそも百田氏こそ、少し前に著作の名誉棄損が裁判で確定したことを忘れていないだろうか……
https://www.asahi.com/articles/ASKDQ5Q0XKDQUTIL02Y.html

一審・東京地裁判決は、記述のうち6カ所は「事実とは認められない」「(長女が)非情という印象を与える」などとしてプライバシー侵害や名誉毀損(きそん)を認め、330万円の支払いを命じた。今年2月の二審・東京高裁判決は、別の1カ所も「(長女が)非常識な人間との印象を与える」と判断し、賠償額を365万円に増やした。

上記のように、事実であっても表現として名誉棄損が成立したというケースではなかった。

*1:むしろ最近に明らかになった改竄前の公文書からは、実際に籠池氏が主張したとおりのことが交渉の場でおこなわれたことが推察される。