法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒season15』第11話 アンタッチャブル

路地での殺人事件があったが、ゆいいつの目撃者に事情聴取することができない。警察上層部の娘ということから、父親をとおしての証言しか出てこない。
いつものように事件に首をつっこんだ特命係は、人気のない路地で何のために娘がとおっていたのか疑問をいだく……


山本むつみ脚本。橋本一監督らしく廃屋を映す構図が良かったり、終盤のホームセンター倉庫での大捕物もサスペンスフルだったりしたが、目撃者にたどりついてからはひとつひとつ記憶をほりおこしてもらうだけで犯人に近づいていき、ミステリとしては単純。
子供たちが廃屋に入りこんで秘密基地のように楽しんでいた問題は、良くも悪くもあっさり流される。そして父親に軽く反発する少女が、特命係らの活躍によって警察のありようを認めていく。
警察の縦社会問題から導入しつつも、全体としては現場の警官を賞賛してく物語といっていいか。とはいえ今回で特命係を利用した警察内の策謀が描かれたり、副総監に特命係がにらまれて過去の杉下右京の相棒が実名で示されていったり*1、シリーズの総まとめを感じさせる雰囲気もあった。

*1:特命係の不祥事として、甲斐亨が相棒をやめた「ダークナイト」の資料も画面に少し映る。