法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『魔法つかいプリキュア!』第4話 魔法の授業スタート!ふしぎなちょうちょを探せ!

主人公はリコの他に3人の魔法使いと補習を受けることになる。最初の課題は、チョウチョにした紙をつかまえてスタンプを押すこと。
しかし補習のさなか、主人公は図書館にとらわれてしまう……


今回も村山功脚本に、爲我井克美総作画監督
たくさんの同級生をすぐ登場させるのではなく、まず春休みの補習というかたちで個性的なキャラクターから紹介していく導入は好み。学園を舞台とした作品一般と比べても導入としてうまい。
前半でチョウチョを追いかけて学園の建物を見せていき、後半にマホウ界ならではの情景を作りだすというイベント配置も意図が明確。そこに主人公とリコが離され、再会するドラマが乗る。


そうして脚本の骨格がしっかりしているだけに、絵の弱さが残念でしかたない。
特に後半から作画の修正がいきとどかなくなり、見ていて苦しかった。前半の学園は、建造物の巨大さと小さな人物の対比など、素直に良い絵も多かったのだが。赤田信人作画監督で、ここまで苦しい出来なのは初めてだと思う。
レイアウトが粗いためか、無数の巨大な本棚が移動する図書館も、平面的に見えてしまう。作画リソースが足りてなさそうななかで充分に魅力的なビジュアルであったが、もっとパースのしっかりした空間にするか、いっそ3DCGを活用すれば、もっと印象的な場面になったはず。
あと、キャラクターデザインの配色が全体的に良くない気がする。差し色というには補色が主張しすぎではないか。敵幹部などは、もっと色数を少なくして、カラーバランスも統一すべきなんじゃないかな。色彩設計はシリーズに参加しつづけてきたベテランの佐久間ヨシ子なので、スタッフ個人が悪いというわけではないとは思うが。