法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『残響のテロル』07 DEUCE

鹿間貴裕コンテ作画監督でおくるアクション回。第1話と違って描線は固いが、空港内をめまぐるしく動く人々を見ているだけで楽しい。ひさびさの大爆破も見られた。
空港をチェス盤に見立てた爆弾探しゲームはわかりづらいが、それとは違う次元での策略が展開され、まま後半の展開は納得できるものだった。
とはいえ、テロリスト主人公を空港に引っぱりだした時点で、拘束するだけならば容易そうに見えるわけで、そうしたツッコミどころをハイブという人物の不思議さでごまかしているのは良くない。


ところで『アニメスタイル005』を読んでいたところ、渡辺信一郎監督が総監督をつとめている『スペース☆ダンディ』がとりあげられていた。夏目真悟監督がインタビューにこたえたものだ。
1期の第1話でアニメーターの手癖をあえてコンテで指示した作画ギャグから、各話を担当した主要アニメーターのエピソードが興味深い。そして渡辺脚本による第1話が、あえてハードルを下げきったことで以降のエピソードを作りやすくしたと夏目監督に賞賛されていた。また、渡辺監督がシリアスで緊密につくらなければならない作品に疲れていたともある。
その2期と同じ時期に放映されている『残響のテロル』が、まさに第1話でハードルを高くしてしまい、小さな疑問点が全体の雰囲気を崩してしまっている。総監督の心情や意図が結果的に裏づけられてしまったのは、どれほど意図しているのだろうか。