法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『エウレカセブンAO』第十四話 スターファイアー(episode:14 another truth)

OPとEDが新規に。それぞれ映像も主題歌も悪くないが、EDはシリアスな回の後だと浮きそうだ。ポップな演出でなければ、寝転がっている姿が涅槃のように見えたかもしれないが。
あと、新規OPのナルが、まるで浮世離れした聖人のようなあつかい。今回の本編とは別の意味で、主人公と対等な関係には見えない。EDにいたっては登場すらしない。個人的な印象として、『機動戦士Zガンダム』のフォウ・ムラサメっぽいと感じた。


今回はロボットアニメとしての見所も多い。
新規OP後半で濃厚な板野サーカスが展開されたように、今回は本編でも板野サーカスがしっかり楽しめた。予告通りにニルヴァーシュが共闘しただけでなく、新規OP同様に本編Bパートで対立構図も見せる。
他にも、隠された武装が展開したり、大きく破損したり、拘束された状態から無理やり起き上がったりと、空中戦にとどまらない多彩なメカ描写が展開される。
エレナの行動が意図せずエウレカを助けてアオに感謝されたり、主人公を救おうとしたエンドウの死が主人公を拘束する口実に利用されたりと、異なる思惑の衝突が皮肉な結果を生むドラマとしての面白味もあった。


そして前回*1に予想したより、さらに早くエウレカが一時退場。最後に語った内容は意外で、かつ一つの答えを示唆して納得感があった。その答えを引き出したアオの、母に対して子供と名乗れない痛みを祝福へ変えた台詞回しも自然。
状況説明は、エウレカと交代するようにナルが担当し、物語の見通しをよくしていく。さすがに説明台詞の多さは気になったし、もう少し早く説明してほしかった感もあるが、ともかくトゥルースを除いた各勢力の思惑が明確になり、素直に全員の行く末が気になる。


キャラクター作画は、力を入れていた前回に比べると、やや落ちるか。それでも川元利浩が共同作画監督に入っていたり、吉田健一*2が原画にいたりと、スタッフ面で手を抜いてはいない。

*1:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20120726/1343313437

*2:おそらく終盤の、日本軍と沖縄軍がもみあっている場面だと思うが、はっきりとはわからない。