法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スマイルプリキュア!』第6話 チーム結成!スマイルプリキュア!!

お笑いプリキュア……なにげに新しいな!
初回アバンタイトルでかっこよく決めた変身後の名乗りが、まさか作中現実の初使用時にあんなことになるとは。バンクいじり描写を好んでいた大塚隆史SD作品らしくはあり、コントとしての間は良かったが、ちょっと子供の反応が気になった。過去には自己ツッコミ描写こそあれ、他人や仲間へツッコミを入れる描写は多くなかった。
真面目すぎて、提案された名乗り上げ考案に意味を見いだすキュアビューティも、シリアスな笑いがあった。


演出は土屋豊で、新プリキュア加盟回が続いて言及されなかった初回の出来事を語りなおし。新しい妖精ポップが登場して、未熟なキャンディの代わりに説明役をつとめる。
ただでさえ敵も味方も多いのに、新しい妖精を出して収集がつくのかと思いきや、説明役を超えた大活躍。謙虚かつ実力があるので嫌悪感もわきにくい、良キャラクターだ。
図書館周りの設定だけでなく、キャンディの内面をかわって主人公に紹介することで、その空回りする未熟さを魅力へと転化させる*1。雪降る南極で、主人公と二人でキャンディについて語り合う場面は演出の雰囲気も良い。他のプリキュアどころかキャンディも知らない会話は、敵の脅威に直面する他のプリキュアと同時並行で描かれ、穏やかでいて緊張感もあった。
アクションでも活躍して事態収拾を手助け。設定説明に時間をとられてアクションの尺が短い回において、時間を圧迫しない物語上の必要性にせまられた強さでもあった。

*1:しかし誰も知らない図書館とか、ペンギンに会いたくて南極へとか、『輪るピングドラム』を想起させる描写が多い。