法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『TIGER & BUNNY』#19 There's no way out.(袋の鼠)

ヒーローの活躍をバラエティ番組仕立てで見せる設定から、いつかはヤラセが描かれるだろうとは思っていたが、あくまで過去の出来事という処理か。これならばスムーズに現代のヒーローを肯定しなおしてから物語を閉じやすいだろう。
前回の感想で逆に怪しくなくなったと書いたマーべリックが、直球で真犯人だったのは、少し残念。もっと意外な犯人か、予想外の構図で事件が起きたか、あるいはマーべリックが犯人であってほしくないと思わせるドラマを入念に描いてから真犯人を明かしてほしかったところ。


ヒーローを辞めるという告白を先延ばしにした結果、最悪のタイミングでパートナーに知られた虎徹の描写は良かった。制作者の意図通りに胃が痛い。その前半のクライマックスを、児童用の乗り物に大人が乗っている間抜けな絵面で見せた演出も、虎徹のどうしようもなさを巧みに際立たせていた。