第5話は入江監督コンテ。話の流れは原作通りだが、映像として面白いものになっている。原作では比較的にあっさり終わったアクションを足し、高低差を活かした戦闘が目を引いた。
作画も面白い。冒頭では作画枚数を使って主人公の葛藤をじっくり表現、民衆暴動ではフォルム優先で複数の感情がぶつかりあう。アクションはリアル寄りの作画だが、義手破壊では激しいデフォルメの中抜き作画*1が楽しめた。
また、番組が開始してから2エピソードを1回に圧縮した早すぎる展開ばかりだったが、今回は主人公の挫折から回復まで時間たっぷりに描いており、没入して見ることができた。
第6話は、良くも悪くも引っかかるところがない。
ただ、後味を良くするためかもしれないが、駅で別れた後のマルコーまで描くべきだったと思う。医者として人々から信頼を得ている描写も薄い。
かつて戦争に協力して虐殺の責任を負い、戦後は姿を隠して医療奉仕を行うマルコーというキャラクターの複雑さが、今回の描写だけでは表現できていない。