法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

傷害致死とは正当防衛のこと?

今日、とある報道をめぐって家族と議論になった*1
そしてその報道と間接的に関係する殺人事件について、口論にまでなった時のこと。


「殺人事件」と慣用でひとくくりに呼ばれても、裁判では「殺人」と「傷害致死」等は区別されるという事実が理解できない様子だった。
そこで不意に思いついて「傷害致死」がどのようなものと思っているかを質問してみると、返ってきた答えが「正当防衛のこと」。
どうやら「傷害致死」は基本的に無罪*2なのだと認識しているらしい*3。そして、悪意を持って人を攻撃し、結果として死にいたらしめた場合は、全て「殺人」と呼ばれないと納得しないようだ。
犯罪に対する量刑を云々する文脈で、正当防衛が持ち出されるとは、さすがに予想外だった。


念のため、家族は新聞紙*4やドキュメンタリーも相応に見ている。少なくとも平均以下ではないと思う。
実のところ、量刑の細かい意味など、報道で見た記憶はほとんどない。新聞の解説記事まで興味を持って読んだりしない限り、裁判で何が争われているのかを、そもそも知識として得られないということなのか。
裁判員制度の問題点は何度か紹介していたが、身内の問題ということもあり、実際に目の当たりにするとつらかった。

*1:その報道をめぐる風説の類いが関わってくるため、事件の詳細は省く。

*2:少なくとも殺した側の責任が限りなく小さい状況。

*3:なるほど、裁判で傷害致死を主張する弁護側に悪印象を持つわけだ。

*4:一般的な地方紙で、もちろんスポーツ新聞などではない。