メエメエが口走ってしまった悟の恋心について、悟自身がきちんと言葉にしてつたえなおす。いろははその場から逃げるように去ってしまう。家に来たまゆから悟の恋心をいろはは教えてもらい。悟はいろはを悩ませていることを悲しむ。そんな人間模様をニコは観察して……
第35話*1からそのままつづく物語で、シリーズには珍しい恋とコミュニケーションの悩みを正面から描ききった。 成田良美シリーズ構成が脚本をつとめ、半年以上にわたってつみあげてきたサブストーリーの決着を見せる。
話を進める都合もあって距離感がおかしいまゆと悟を拉致する敵幹部を例外として、誰もが察して踏みこみつつも押しつけず、尊重するように一線を引く。ここ数年はメインキャラクターの恋愛成就を描いてきたつみかさねがあるとはいえ、シリーズで長らく忌避されてきた恋愛を慎重に描いて、説得力を出せていたと思う。
ラブコメにありがちな誤解から傷つけあうような展開では引っぱらず、30分枠の1話分いっぱいつかって言葉にならない思いを言語化しようとする子供たちがまぶしい。甘酸っぱいが甘ったるくないし、半端に大人ぶった苦みもない。真面目に真摯に描くだけで恋愛は見ごたえあるドラマになる。あまりラブコメを愛好しない視聴者だが、そう思えた。
今回の印象の良さは映像にも支えられていた。絵コンテは第17話*2の演出を担当した上田華子。やはり作画の良さに助けられているところはあるが、前担当回につづいてアクション描写がなかなか良い。芝居も細かくつけていて、顔をかたむけ微妙な心情の変化を描く。
稲上晃、フルヤヨウコ、中谷友紀子と3人も作画監督がいるが物語への没入を阻害するような絵柄の変化は抑えていて見やすい。いつもより描き込みが細かく撮影効果を足したキャラクター作画も浮きすぎない。