法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

復讐物語としての『機動武闘伝Gガンダム』

世界の覇権を賭けて、国家単位で巨大ロボットが地球をリングに*1戦うTVアニメ。
今川泰宏監督、逢坂浩司キャラクターデザイン、大河原邦彦メカニックデザイン


主人公操縦の巨大ロボットが主人公2代目ロボットにお姫様ダッコされたり、ゲルマンなのに忍者だったり、オランダがとてもとても弱かったり、かなりのトンチキアニメ。
しかし代理戦争に苦しむ市井の視点から物語が始まったり、衰えたチャンピオンといったファイターの悲哀も描かれ、政治工作にはしる各国の思惑も妙に生々しい。
ふざけているようでいて*2、語りたい主題には愚直。そういうアニメだった。


そんなハードな雰囲気もある序盤、主人公は代理戦争に身を投じながら、写真の男を追っていた。その男は主人公の兄であり、主人公をふくむ家族を裏切った虐殺者である。主人公は仇である兄を探し、倒すために戦い続ける。
あくまで話を進める小道具にすぎないが、仇討ちという要素が主人公のモチベーションを支え、視聴者に感情移入させやすくもする。私個人は、現実に仇討ちが行われてはならないと思っているが、仇討ちを行いたい被害者の心情は理解できる。そして虚構においては自由が保証されるべきだと確信しているのだ。
……ただし展開が進むと、仇と思って追っていた相手は罪を着せられた被害者で、主人公の仇討ちを煽りたてていた人物が黒幕という真相が待っているわけだが。


ちなみに物語はどんでん返しで終わりではない。最終回において、見た者全ての記憶に焼き付くような驚天動地の展開が待ち受けている。
どのような言葉で語っても、その衝撃を伝えることはできない。ただ一つ、世界で最も凄まじいハッピーエンドの一つに刻むべき最終回ということはいえる*3

*1:超巨大リングロープが地球を覆ったりするアホビジュアルが見られる。

*2:実際に多々ふざけているのだが。

*3:いや本当に凄い内容。あれだけバカバカしい展開をやっておきながら、さらに超越したネタを用意されるとは思わなかった。