『諸君!』2007年7月号64頁、西尾幹二の文章。
米国は正義のお節介屋で、いわば“増強愛弱”の公正に自ら酔う利己的な偏見の大国だが、ソ連や共産中国のような「悪の帝国」では決してない。ただしばしば大きな判断ミスを犯す。中国大陸で日本を敵にし共産主義の拡大に手を貸したミスは二十世紀最大の失敗であろう。
問い1:中国大陸で共産党と敵対していた勢力を攻撃し、その政策を共産党との共闘に変更させたのは、どこの国の軍隊でしょうか?*1
同じく64頁より。
米国はソ連という悪魔と結託してナチスに辛勝し、戦後ソ連との核兵器開発競争にも辛勝したが、テロという予想される核兵器の小型化に対しては、手の打ちようがなく、はた目に見て気の毒と思うくらいに怯えている。
問い2:米国の対ナチス戦を辛勝と定義する場合、近代で圧勝と呼べた戦争はいくつあるでしょうか?*2
問い3:ソ連と結託した米国は、どのような経緯でソ連を参戦させたのでしょうか?*3
個人的に受けた文章をネタとしたが、他もだいたい同程度の内容だった。
慰安婦謝罪決議案に反発した内容なので、西尾幹二氏の米国に対する相反する感情が見え、ある意味で楽しい文章ではあった。