法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『進撃の巨人』第10話 応える

インターネットのあちこちではるか先々の展開がネタバレされているため、今後にどう新展開するのかという興味がわかない。原作も連載中だし、いっそのこと2クール目からアニメオリジナル展開にしてほしい。最初にアニメ化された時の『鋼の錬金術師』のように。そのほうがきちんとアニメ作品単独で完結しやすいだろうし。


それはそれとして、今回はアルミンの説得がひどすぎた。
前回に主人公の能力が原因で敵の仲間かと疑われ、上層部から抹殺されそうになっていたのだが……反論材料でどのように面白い理屈を持ちだすかと思えば、ただ主人公が能力をふるって友軍を守ったことを指摘しただけ。てっきり、主人公が多くの友軍兵士を守ったことは大前提で、それでも残る危険を排除しようと上層部が動いているとばかり思っていたので、面食らってしまった。
仮に、主人公が戦友を守ったことを誰も認識していなかったなら、まだしかたないと思える。しかし前々回から前回までは、守られているという認識のもとで友軍もアルミンも行動していた。しかも今回、主人公が友軍を守るような行動をしていたと包囲している兵士の多くも知っていることが判明し、そのおかげで短時間ながら動揺をさそうことができた。


たとえば主人公を敵の仲間と主張して、たいせつな情報源として拘束して利用しようと提案するとか、もっと無茶で上層部の動揺をさそえるような理屈はいくらでもあるはず。今回の物語展開を見れば、別にアルミンが主張した理屈が正しい必要はない。時間稼ぎになれば充分だった。
比較すると、前々回のアルミンの作戦は、シンプルだが悪くなかった。限られた条件、追いつめられた状況で、巨人を誘導するというアイデアと方法を観察の結果としてひねりだすことができた。今回のアルミンの理屈は、見たままのことをしゃべっているだけで、工夫も何もない。機転がきくというキャラクター設定にあっていない。


……まあ、いわゆる「シリアスな笑い」という観点で楽しめば良かったのかもしれない。
しかし、たとえばニコニコ動画で見ると、本気でアルミンの説得を高評価しているようなコメントが多く流れていて、温度差にびっくりしてしまった。
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『ドラえもん』ジャイアンの引退コンサート/ユメかんとくいす

比較的に後期の原作からアニメ化した二本立て。コンテは総監督と監督。


ジャイアンの引退コンサート」はジャイアンが引退コンサートするかに見せかけて、実は……という展開。
ほぼ原作を踏襲した物語だが、オーバーラップを多用する表現が古臭い。冒頭の引退コンサート番組を見るジャイアンは、台詞なしで情感を作っていて良かったのだが。


「ユメかんとくいす」は原作者生前の単行本に未収録だが、もともと原作には他にも夢を操作する秘密道具が複数あり、そのパターンにおさまっている。のび太が良い夢を見るつもりで、悪い想像をしてしまって大失敗という展開。
小ネタは多いが、個人的には、あまり好きな方向性の展開ではない。ホラー映画を見ているような理不尽さなのに、爽快感がなくて展開のひねりもない。同工異曲の「夢はしご」は、単行本に収録されていただけはあって、はるかに展開の妙があった。
ただ、作画が全体として面白かった。かなりキャラクターはラフに描かれているのだが、レイアウトのおさまりがよくて、アニメーションも楽しく動く。特に猿との戦いがいい。作画監督は初参加の一居一平。かつては『おじゃる丸』で面白いアクションを作画していた。
おじゃる丸13期4話「なかとそと」で見る一居一平氏の作画感。 - ヒトコトヒトゴトヒトリゴト。

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とりあえず、これでしばらく様子見するつもり。