法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ジャイアンの引退コンサート/ユメかんとくいす

比較的に後期の原作からアニメ化した二本立て。コンテは総監督と監督。


ジャイアンの引退コンサート」はジャイアンが引退コンサートするかに見せかけて、実は……という展開。
ほぼ原作を踏襲した物語だが、オーバーラップを多用する表現が古臭い。冒頭の引退コンサート番組を見るジャイアンは、台詞なしで情感を作っていて良かったのだが。


「ユメかんとくいす」は原作者生前の単行本に未収録だが、もともと原作には他にも夢を操作する秘密道具が複数あり、そのパターンにおさまっている。のび太が良い夢を見るつもりで、悪い想像をしてしまって大失敗という展開。
小ネタは多いが、個人的には、あまり好きな方向性の展開ではない。ホラー映画を見ているような理不尽さなのに、爽快感がなくて展開のひねりもない。同工異曲の「夢はしご」は、単行本に収録されていただけはあって、はるかに展開の妙があった。
ただ、作画が全体として面白かった。かなりキャラクターはラフに描かれているのだが、レイアウトのおさまりがよくて、アニメーションも楽しく動く。特に猿との戦いがいい。作画監督は初参加の一居一平。かつては『おじゃる丸』で面白いアクションを作画していた。
おじゃる丸13期4話「なかとそと」で見る一居一平氏の作画感。 - ヒトコトヒトゴトヒトリゴト。