田中が巨大な桃型の移動装置MOMOを発見する。それはキラキランドからやってくるための装置で、誰かが来ているらしいという。田中のたまたま見つけたという言葉から、プリルンは自分を「お姉たま」と呼んで慕う妖精メロロンを思い出す……
第4話、第9話につづく井上亜樹子脚本。現時点で『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』の全話脚本を手がけつつ他作品の脚本ローテーションに入っているすごさ。
ただ緻密に考え抜いた脚本という感じでもなく、あらすじで書いたようにMOMOをひろった経緯もふくめて全体が偶然だよりで好きになれない。メロロンが来ていると判断したきっかけも論理がとおっておらず、連想ゲームから一足飛びに断定しているだけ。プリルンがそういうキャラクターなのでお話は成立はしているが……メロロンのプリルン好きとその延長での咲良うたへの嫉妬、そして戦闘で守られて咲良を内心で認めるツンデレ展開と、新キャラクターの説明としては必要充分な内容ではあるが……
一方で篠原花奈の演出によるアクションシーンは素晴らしく、背景動画を要所でつかってのカメラワークはシリーズの通常回では珍しいし、作画スタッフも良くて爆炎や土煙のエフェクト作画に見ごたえがあった*1。
*1:とはいえ原画陣でこの作画をしていそうな名前がよくわからない。今後に似た良い作画が見られれば、今回のクレジットとあわせて判別できるかもしれないが……
