法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』マヌケな奴らが大集合全員逮捕だ2時間SP

「イギリス警察精鋭部隊インターセプター」は追跡専用のパトカーによる迫真の逮捕劇をさまざま紹介。
 ただ意外とカーチェイスばかりではなく、住宅内でぎっしり大麻が栽培されていたり、暴走バイク集団を包囲したりと、バラエティに富んで楽しくはあった。


「イギリス空港税関」は、税関シリーズでは初紹介。イギリス第2の規模の空港と、ジャマイカとの移動で麻薬密輸が疑われていく。
 カナダのような鷹揚さも、米国のような多彩ぶりも、中南米のような緊張感もなく、単調に感じれたのがドキュメンタリとして難だった。ジャマイカという国と麻薬の関係も深掘りできそうだが、まったく踏みこまないまま終わった。


「あなたの知らない同居人」は、米国ノースカロライナ州で3人の女性がシェアハウスしたところ、生活のなかで奇妙な現象がくりかえし発生する。
 なぜか消える服や小物、3人の誰とも違う金髪……いかにもオカルティックな超常現象のようだが、予告的な映像や今回のメインテーマから真相が明らかなのが残念。オカルトがメインテーマの回に放送したりすれば、ずっと意外性を感じられたと思うのだが。
 とはいえ『天井裏の散歩者』のような事件が実際に存在したことや*1、それが「フロギング」という呼称を生むほど多発しているというのは素直に驚き。


「名画泥棒を捕まえろ」は、スウェーデンの首都ストックホルムで2001年12月22日に発生した名画強奪事件を紹介。
 美術館閉館直前に3人の男たちがレンブラントルノワールの絵画3点、あわせて70憶円以上を盗んだ。クリスマス前の時期、しかも幹線道路で車両火災が発生したため渋滞でパトカーの到着が遅れたことで、犯人は見事に逃走した。
 もちろん車両火災は犯人の作戦で、逃走手段もほとんど手がかりがなかったが、貸しボートの電話番号だけは本物というミスから芋づる的に犯人が逮捕されていく。
 刑務所のなかから指示を出していた犯人をあえて仮釈放させて泳がせたり、コカイン犯罪の司法取引で絵画盗難事件に協力させたり、囮捜査で最後の犯人に近づいたりと、犯罪より追跡に重点をおくドキュメンタリだった。


「ルーレットで勝ち続ける家族」は、スペインのゴンザロ・ペライオという男が、家族総出でカジノのルーレットのデータを集めて、確率的に勝利した出来事を紹介。
 1991年、ゴンザロたちはカジノにかよいつめてルーレットで出やすい数字を見つけ、本来は低い確率のかわりに36倍となる数字にかけて勝利していく。ルーレットのわずかなかたむきで出やすい数字が変わることを利用した必勝法だった。
 1億円を超える荒稼ぎに成功して出禁にされたゴンザロはヨーロッパ各地をわたって同じ手法で数千万円を稼いでいき、最終的にラスベガスへ乗りこむ。しかし確率的に出る数字の中間が出つづけて、極度の緊張で倒れたゴンザロは、そのままギャンブルから身を引いた。
 ちなみに検索して見つけた下記ページによると、ゴンザロはカジノに訴えられて勝訴したとのこと。ドキュメンタリで違法ではないとゴンザロたちが主張しつづけていた描写にはこのような背景もあったようだ。
バイアスルーレットを狙え!傾きのあるルーレット盤を見つける攻略法

カジノはガルシア・ペラヨを訴えましたが、裁判所はガルシア・ペラヨは何も悪いことをしていないと判断し、ルーレットのメンテナンスを怠ったカジノ側に非があると判断しました。

*1:日本でも以前に似たような犯罪があった記憶はあるが。