法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ベテランのアニメ監督として生活の苦境を語っていた渡部高志氏の、二年前の思い出ツイート

しかし今回のツイートは転職を考えていたという過去より、つづくツイートで社会全体の貧しさや余裕のなさを示唆しているところが印象深い。


2年ほど前、もうアニメなんかやめようと思い立ち
本気で転職を考え、人材登録サイト経由で応募したが
ことごとくだめで、シルバー人材センターに行けと言われ、求人が軽作業、夜勤の守衛、ぐらいしかなく
手取り12万程度。63歳での転職は絶望と悟った。
厳しい世の中だ。
結局転職できぬまま今に至る。
卑下するわけではないが、自分からアニメを消したら
ほぼ無価値の人間だ。
だがいつまでもこの仕事は続けられない。
やがて大きくステージが変わるだろう。
その時どうすればいいのかまだ見えていない。
高校時代の同級生はみんな定年退職して
悠々自適・・・なのか?
俺にはそうも見えんのだが。
しかし60歳定年は早すぎるな。
俺はまだかろうじて現役だ。

多くが原作付きとはいえ何度も監督としてTVアニメをヒットさせて近年まで精力的に仕事をつづけているなら、そろそろ転職するまでもなく貯蓄や版権収入で安定した生活ができるべきだということは感じられる。そういう契約になっていないのだろうが、それはそれで業界の貧しさをあらわしていることに違いない。
しかし社会に余裕があれば、さまざまな事情で仕事をやめたいフリーランス全般が、技術がなくても充分にできる新たな仕事があるはずだ。いやそもそも仕事をしなくても健康で文化的な最低限度の生活は保障されなければならない。