「からだねん土でスマートになろう」は、筋肉自慢をするジャイアンとスネ夫にのび太がバカにされた。帰宅するとドラえもんが異常に長い足をしていて、秘密道具によるものだと知らされる……
2014年に映像化*1した単行本未収録作品をリメイク。ドラえもんをタヌキにするギャグや、筋肉が見かけだおしという設定は2014年版と同じアレンジ。
ボディビル大会のようなかけ声をスネ夫がかけて、前回よりも質感があるマッスルなキャラクターの異常さを映えさせる。のび太のプリンのような筋肉もハイライトを作画して質感がある。足長ドラえもんがポーズをとるシーンも長く、下手な二次創作を超えた楽しさ。
そしてオチは、ドラえもんのタヌキ化を伏線とするように、のび太をジャイアンがネズミ化してドラえもんとまとめてひどい目にあう。原作はジャイアン自身がネズミに変身していたが、今回のアニメのほうがサプライズが弱いかわりに自然な印象。
「ナゲーなげなわ」は、動きたがらないのび太のために遠くのものをとってくる秘密道具をドラえもんが出す。しかし秘密道具をスネ夫が盗んで、勝手にイタズラをはじめてしまい……
秘密道具だけは2009年に登場していたが*2、秘密道具をポイントにした原作のアニメ化は2005年リニューアル以降で初か。
罪をのび太になすりつけようとするスネ夫の狡猾さなど、原作のポイントをよく映像化していた。疑われている状況で子供を救うのび太の葛藤も、子供がただおぼれているのではなくヌイグルミを救おうと川に入ろうとするワンクッションを入れて、ドラマチックに引きのばしている。