法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ムキムキからだねん土/嵐でやっつけろ!

今回は前後半ともに原作ありで、終盤に大きくアレンジを加えている。


「ムキムキからだねん土」は、肉体にはりつけることで体型や相貌を変えられる秘密道具が登場。ドラえもんが気持ち悪いくらい足を長くしたりタヌキ型になったかと思えば、のび太が筋骨たくましすぎる体型になったりする。
そのビジュアルの面白さは、公式ツイッターがあげている画像だけでも笑える。

原作は、体型を戻せなくなる投げっぱなしオチだったためか、てんとう虫コミックス未収録だった。そこで今回のアニメ化では、体型を変えても筋力が変わらないと設定。足を長くしたスネ夫がうまく歩けない描写をふくらませたのか。そしてボディービルダー体型になったジャイアンが、プロレス勝負にいどむというオリジナル展開へとつなげた。
こうなると先に出てきた解除スプレーが失われるオチか、それともプロレスで事故が起きる前に解除スプレーをとりにいくサスペンスかと思いきや、肉襦袢のような肉体には関節技がきかないというオチ。ビジュアル的な説明で納得感もあり、良い意味で意外なラストだった。


「嵐でやっつけろ!」は、台風のエネルギーを溜めておき、さまざまなことに活用する秘密道具「台風トラップ」と「風蔵庫」が登場。
小さな台風をワリバシにまとわりつかせて掃除したり、洗濯機を動かすのは原作通り。のび太が台風をまとってジャイアンを襲うのも原作通り。ジャイアンが「台風チャート」を使って逃げ、のび太台風の勢力がおとろえるところまでも原作通り。その後のオチがアニメオリジナルだが、原作の自然な延長といったつくりで違和感はなかった。
あと、のび太しずちゃんが出会うオリジナル展開が途中であったが、予想を外してスカートがめくれる描写はなく、図書館で借りた本が吹き飛ばされてしまうというもの。現代的なアニメ化だと感じて、悪い印象ではなかった。