法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

広島アニメーションフェスティバルが2020年を最後に、広島市の意向で終わるとの報道

広島アニメフェスは商業主義をはなれたアート性が高い作品のコンペで有名。その終了を朝日新聞がつたえていた。
広島アニメフェス、「最後」の夏 世界的映画祭、20日からコロナ禍で縮小開催:朝日新聞デジタル

2年後の次回は市の方針で、音楽とメディア芸術が柱の「総合文化芸術イベント」に一新される。

初回からフェスティバルディレクターを務める木下小夜子(75)は昨秋、市の会議で新方針を宣告された。世界のアニメ作家らで作る国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)会長であり、日本支部会長。人脈を生かし「アニメの祭典」を取り仕切ってきた。他分野とアニメを並べるという市とは決裂。携わるのは今回が最後だ。

 アニメ作家として夫の木下蓮三(1997年死去)と原爆を題材に短編「ピカドン」(78年)を制作。広島市と縁が出来、被爆40年の85年に「愛と平和」をテーマに掲げて映画祭をスタートさせた。

そうした商業性をはなれた独自性が、地元への経済効果と相反し、それを広島市も嫌ったようだ。

市の後藤和隆・文化のまちづくり担当課長は、新方針についてこう説明する。「映画祭は、アニメの世界で評価は高いが、一般市民にとって敷居が低いとは言えなかった。市には音楽系の大型イベントがなかったので、音楽とメディア芸術の2本立てで市民がもっと気軽に参加できるものを目指す」

しかし今回の決裂こそが、広島市にとってイベントの敷居を高くする結果になるのではないか。
「敷居が高い」と「敷居が低い」|NHK放送文化研究所

「敷居が高い」は、現代では「気軽には行きにくい」などの意味で使われることが多くなっていますが、伝統的には「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい」(『大辞林第3版』)という意味で使われる語です。