パトリック・ハーランやモーリー・ロバートソンや厚切りジェイソンなどをゲストにむかえた米国テーマ回。
いかにも米国らしい「キャットフィッシュ」が今回も紹介されるかと思いきや、通常コーナーにあたる番組紹介はなかった。
「アメリカの禁断スポット!」は、封鎖され歴史的現像物として保存されている核ミサイル地下基地や、米国にある飛行機の墓場のひとつ、核シェルターを改造した家賃3億円の地下アパートなどを紹介。
どこかで見たような題材ばかりではあるし、ほりさげられそうな冷戦テーマはスポットが生まれた原因として軽くふれられるだけだが、まとめて見ると奇観が素直に楽しい。
「アメリカ史上最悪といわれるラスベガス銃乱射事件に新事実?」は、ラムジー・デニソンというTV関係者が、銃撃事件に対する米警察の疑わしい動きを追及する。
たとえば2010年のショッピングセンターたてこもり事件で、銃口を向けてきた犯人を射殺して事件が集結。しかし人質は犯人が銃をもっていた姿を見ていないという。犯人の銃はホルダー内に入っていて、しかし現場写真には床に放置された銃が映っていた。そこで警察が後から銃を置いたのではないかと疑われるが、それを判断するための監視カメラ映像は事件が起きた時間帯だけ記録が残されていないという怪しさ。
また、58人の死者を出して世界に衝撃を与えた2017年の銃乱射事件。ホテルの高層階から銃撃されたことで犯人の発見と制止が遅れたとされるが、実際は事件前後にホテル内でも警備員が撃たれた情報がある。金銭的に支援しているホテルと警察が癒着して、独立した通報ラインをもっていたため、一般の通報ラインとの情報をすりあわせることが遅れた可能性が浮かびあがる。さらに警備員が撃たれた時刻が事件の前か後かで違った情報が流れていたことも、銃撃犯に夕刊に立ちむかったホテルのセキュリティという構図を喧伝するための捏造の可能性を指摘する。
番組を見たかぎりは、あくまでどれも疑念の段階にとどまるが、もっと深く検証しても良さそうな内容だと感じた。
「衝撃的すぎるアメリカの養子縁組事情」は、米国独特のリホーミングと呼ばれる制度の問題点をあらう。最初に養子に出される時は厳しいチェックがあるそうだが、その養子を手放す手続きは簡単なうえに、二度目からは養子に出されるチェックも甘くなるという。
ファッションショーのように子供が自身を売りこむ姿はいいとして、それを気軽に買い取るかのような光景にグロテスクさを感じないではなかった。もちろん審査が甘いゆえに問題もたびたび起きている。しかし、捨てられた子供でも異常視はされず、ふたたび社会へ気軽にとけこんでいる風景であることも事実だ。
そしてコーナー終了後、ゲストタレントのハーランが、日本と米国の家族観の違いを語る。自分の家族や親類にも連れ子や養子があたりまえにいるし、たしかに展示場のような光景は問題であっても、行政府のかわりに民間なりに努力している光景なのだ、と……