譲歩をつづける共産党に対しては連携するだけでも嫌がっていたのに、という気分はないでもない。
http://www.asahi.com/articles/ASK9W77L6K9WUTFK025.html
前原誠司代表は来月の衆院選で党として公認を一切しない方針を28日の両院議員総会で示す。合流希望者が新党「希望の党」(代表=小池百合子・東京都知事)の公認を得て立候補することなどを提案。
前原氏は27日夜、仙台市での会合で、安倍晋三首相の衆院解散方針を改めて批判。「どんな手段を使ってでも、どんな知恵を絞ってでも、安倍政権を終わらそう。野党がバラバラでは選挙は勝てない。日本の政治を変えるため、心を合わせてがんばっていく」などと訴えた。
とはいえ、前原氏の過去から延長した、ある意味で一貫性のある行動ではある。
たとえば弁護士の猪野亨氏は、代表選直前の8月に下記エントリのような観測をしていた*1。
前原誠司氏がちゃぶ台をひっくり返す? 共産党よりも日本ファースト 泥船は沈む - 弁護士 猪野 亨のブログ
民進党内の保守派が前原氏に流れ込んだという構図ですが、小池新党との可能性に期待が大きいからと思われます。
こうした党内の保守派の願望を取りまとめようとしているのが前原氏ということになります。
今までは自分が当選するためには共産票を当てにしていたところ、そうではない別の小池新党の登場により、その御利益の預かろうというものです。
さて、同じ代表選に出た枝野氏側については、対立者として批判しても敗者として受忍してもおかしくない。前原氏にしても、自身にとっての利益を求めているようには見えるから、ある意味では不自然ではない。
そこで気になるのが、前原氏を代表へ推した人々の心情だ。前原派と見られている政治家にインタビューした報道を見かけないので、あたかも代表の独断で動いているかのように見えてしまうが、さすがに党内に同調者はいるだろう。民進党内の保守派が表に出てこない現状は、前原氏を矢面に立たせている感じすら受ける。