法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

福島第一原発の敷地から不発弾が発見された件

これほどの重要施設で解体中にようやく発見されたというのは、不幸中の幸いというべきか。
http://www.asahi.com/articles/ASK8B3JQ7K8BUGTB001.html

現場は、東電の新事務本館から北西に約350メートル。安全のため、半径200メートルの範囲で一時立ち入りを規制した。第一原発が立地する大熊町双葉町は、全域で住民の避難指示が続いている。

もともと事故により避難がつづいているため、新たに避難指示を出す必要がなかったらしいのが、何ともいえない。
引用を前後するが、不発弾は米軍の空襲によるものではなく、日本軍が遺棄したものらしい。

県警双葉署によると、物体は金属製とみられ、全長約85センチ、直径約15センチの円筒状。自衛隊によると、旧日本軍が残した50キロ爆弾とみられ、爆発の可能性はないという。大熊町によると、周辺にはかつて旧日本軍の飛行場があった。

この事実は、国策の負担が地方に押しつけられるという観点から、2年前にTBSの特別番組で指摘されていた。
『戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった』 - 法華狼の日記

過去の映像と現在の風景を重ねあわせていく。当時の地形がそのまま残った地域もあれば、滑走路が直線道路として残った場所もある。日本軍基地の後に福島第一原発が建てられ、またしても土地が国家的な政策の犠牲になったという指摘は印象的だ。

資料を残して共有する意味や、きちんと後始末をする重要性が、あらためて痛感させられる。